2019-01-01から1年間の記事一覧

日本進化論 (落合陽一、SB新書)

日本進化論 (落合陽一、SB新書) 「超高齢化」「人口減」、これは撤退戦である。その撤退戦を日本はどう戦うべきか?その手法として著者は「ポリテック」という造語を掲げる。 「フィンテック」が「ファイナンス」と「テクノロジー」であったように、「ポリテ…

インド夜想曲(アントニオ・タブッキ 須賀敦子訳)

インド夜想曲(アントニオ・タブッキ 須賀敦子訳) インドというのは、自分探しをしたり、失踪したりする国なのだ。 本書は、「失踪した友人」を探すヨーロッパ人の話である。インドで失踪……その友人を何のために探すのか、その友人と過去にどんなことがあっ…

表現の技術(高崎卓真 朝日新聞出版)

表現の技術(高崎卓真 朝日新聞出版) 学生時代、「いい映画ってなんだ?」みたいな議論をした。 その時、みんなで出た結論は、いつもよりマシだったので覚えている。 映画を見終えた後で「なにかやらなきゃと思うこと」であった。 本書の冒頭で思い出したの…

エドガルド・モルターナ誘拐事件

エドガルド・モルターラ誘拐事件 カフカの「審判」とカミュの「異邦人」をまぜて、ちょっとヘビーになった不条理な物語だ。 ただ、カフカもカミュも想像の物語だが、これは違う。 本当にあった話だ。 しかも1858年。 明治維新の10年前だから、ほぼ近代だ。 …

すいません。ほぼ日の経営(聞き手 川島蓉子、語り手 糸井重里)

すいません。ほぼ日の経営 小学生か中学生の時、池袋駅の中を通りぬけていくと、そこかしこに「おいしい生活」というポスターが貼ってあり、 子供心に衝撃というのは大げさかもしれないが心に残った。 長じては、メディアとしてのほぼ日に影響を受け、ほぼ日…

セゾン 堤清二が見た未来 (鈴木哲也)

セゾン 堤清二が見た未来 現在の二大流通グループといえば、セブン&ホールディングズ、イオンだが、 1980年代はセゾングループとダイエーだった。 しかし、ダイエーは名前すらも消えかけているが、 セゾングループはセゾン他社に買収されながらも、しぶとく…

地面師(森功)

地面師 森功 「地面師」の文字を新聞などでよく見かけた。 しかし、実体がよくわからなかった。 他人の土地を勝手に売って、しかも騙される金額が桁違いな上に、騙される側は一般人ではなく上場企業だ。 このニュース自体はあまり注意していなかったが、よく…